市政の動き−議会・政策・見解

【09年度3月議会報告(10)】巨大連節バスの導入!?

   3月議会本会議で、中川ゆう子市議は「連節バス導入」について質問を行いました。
 岐阜市では5年前、存続をもとめる市民の声が大きかった路面電車が突如廃止され、続いて市営バスも廃止になりました。岐阜市の中心市街地には車があふれ、郊外では車無しでは生活できない状況が続いています。高齢者が家族に頼ることなく、自分の力で病院や買い物に自由に出かけられるよう移動手段を確立することは、介護予防の観点からも必要なことです。
そんな中、岐阜市では新たな取り組みとして、小さなコミュニティ内を走るコミュニティバスの導入が始まっています。現在3地区で試行運行、8地区で本格運行されていますが、充実させるためには、まだまだ模索が必要な段階です。

なぜそんなに急ぐ!連節バスの導入

 3月議会の直前、突然に導入が表明された連節バスは、全長18mのベンツ(独)製の巨大バスです。市は導入の理由を「朝7時のラッシュ時、岐阜駅から岐大や大学病院に行く乗客の混雑解消」と説明し、2台購入するための補助を予算計上しました。
 連節バスは定員130人のうち座席は48席しか無いため、乗客の半数以上は立って乗車しなくてはならず、短距離を大量輸送するには便利なバスですが、長距離には不向きです。また、忠節橋付近をラッシュ時に全長18mものバスが走るのは、他の車との関係から言っても大変危険な状況が予想されます。「ラッシュ時の走行を考えると、バス専用レーンが必要ではないか」という中川議員の質問に対し、理事兼企画部長は「専用レーンの必要性は同感だが、道路が狭いため作ることができない。」と答弁しましたが、それこそ、連節バスが現在の岐阜の街に馴染まないと認めた発言です。

 この連節バス(2台分)に、購入補助として4150万円、国からの補助を合わせると税金およそ1億2500万円が使われます。金沢市や浜松市では本物の連節バスを使って実際に走行実験を行い道路の改良などを重ね検討していますが、岐阜市は実証実験も行わず、議論もされないままの突然の導入です。あまりに準備不足ではないでしょうか。
その後の総務委員会では、連節バス導入についての当初予算には、「計画の全容を明確にし、関係行政機関をの協議・理解を得ること」など4点の付帯意見が付きました。
 どこに移動するにも苦労の絶えす交通の不便さは岐阜市の課題です。公共交通を充実させることは異論はありませんが、道路事情や生活実態など、市民を交えての幅広い議論が必要です。

⇒「議案に対する各会派の態度」

▲ このページの先頭にもどる

トップページに戻る
ニュースのページ
RSSフィード(更新情報)
県会議員中川ゆう子のサイトへ